第三部:第8話

品質に過剰なんて
ない

太陽光発電に関わっていくと、ひとつの品質の基準が見えてきました。それが耐用年数なのです。太陽光発電は補助が出るとはいえ、設備にかなりの投資が必要になります。一般家庭もメガソーラー発電でも、投資回収するためには、それなりの年数が必要なのです。だから奥地建産では、その回収できる年数以上の品質を標準と定めることにしたのです。つまり、20年かけて回収できるのなら、25年、30年問題なく使える品質の架台にすべきだという考え方です。20年で回収できるのなら、20年持てばいい。それでは、太陽光発電というすばらしい自然エネルギーの活用を阻害してしまうのです。できるだけ長い間、使えるシステムでなければ、普及していきません。それを過剰品質と言われるのなら、品質基準の本質を逸脱していると思うのです。ちょっと熱くなってしまいましたが、要は品質に過剰なんてないということです。安全、安心、そしていつまでも。当然、経年劣化していくものですが、少しでも長く使っていただけるようにするために、日々努力を続けていきたいと思っています。そんな研究をしていたら、また新しいことに繋がっていったのですけどね…
続きは次回へ。

OKUJI HISTORY

2012年 産学共同で「塩害に対する鋼製部材の浸食試験」の研究開発をスタート
2012年 太陽光ソーラー発電用架台のオリジナル製品「サンキャッチャー」を開発
2013年 さらにフレキスブルさを高めた「サンキャッチャー」の派生製品を開発
2013年 製品研究用に、メガソーラー発電所を開所。