第三部:第9話

未来への
指標づくりは
ここから

架台の製造には金属を使用するので、どうしてもサビてしまいます。だからその腐食研究のために、奥地建産は自社でメガソーラー発電所を建設しました。ほとんどの場合は、仮に想定した環境試験機などを使って研究が行われるものです。でも、奥地建産が本当に蓄積していきたいデータは、想定外の気象条件にさらされた製品の状態です。そのようなリアルなデータを取るためには、使用されるのと同じ条件で試験を行うのが当然のこと。でも、それだけで終わらないのが奥地建産という会社。しっかりとビジネスに結びつけているのです。注目していただきたいのが、その売電をビジネスにするのではなく、発電所事業そのもののノウハウを蓄積して、ソリューション事業をスタートさせたこと。実際に、運用を行うことで生じたトラブルをどう解決し、どう改善すればより効率的な売電事業を実現できるか。そんなビジネスを誕生させているのです。商売上手だな、と思った人も多いでしょうね。それも褒め言葉として受け止めたいですが、もっと着目してほしいのは、このビジネスがどこに向いたものなのか、ということです。これから、太陽光発電は当たり前のものになっていく必要があります。そのためには、それを推進していくために指標をつくる必要があるのです。投資でもいい。事業でもいい。それとも、自分たちのための発電でもいい。理由はどうであれ、太陽光発電を普及させていくために、誰かが作り上げなければならないものを、奥地建産は作り上げているだけのことです。そんな仕事をしている会社って、ちょっとかっこよくないですか?だから、もっとかっこよくなります、奥地建産は。それも、しっかりと未来を向いて。例えば、こんな人たちと、創っていけたらと思うのです。
それは、次回にお話しします。

OKUJI HISTORY

2011年 メガソーラー発電所のデータを用いた新しい事業をスタート
2011年 施工部門立ち上げ、建設業としての奥地建産がスタート
2012年 事業展開は全国へ!東京事務所開設
2012年 国内製造業で初となる事業継続マネジメントシステム(ISO22301)の認証を取得
2013年 国内初となる「Grid Parity型」工場を福島県須賀川市に建設